舞台公演前日。
朝起きると、昨日書き出したはずの映像がエラーになっていた。
音楽監督のデータを更新しているからなるべく最新の映像を監督に渡したかった。
しばし考えてから、衣装など荷物が多いにもかかわらずPCを稽古場に運ぶことを決める。
稽古場で書き出せば、USBメモリ経由で渡せるはずだとにらんだ。
けれど、稽古場での書き出しもエラー。
どうやらHDDの容量かもしれない。
音楽監督と監督に渡してある映像データのタイムコードを確認するために以前書き出した映像も保管してある。
そのデータを一度削除することに決める。
映像の編集はしていないのだから、タイムコードは変わっていないし、変わったらまた書き出して送ればいい。
せっかくPCを持ち出したのに、何もできずに、持ち帰る羽目になった。
とは言え、公演期間中にもデータは渡そう。
最終通し稽古。
「シモキタから世界へ」
そんなコンセプトでこの映画は始まった。
そのシモキタへの映画決定から初の帰還。
今回の公演は急遽決まったから、色々と珍しい。
劇団の2チームが混合で公演をするのも珍しいし、ノリウチも珍しい。
ノリウチとは、いわゆる、劇場入りしてその日のうちに本番を迎えることだ。
非常にタイトで大変なスケジュールになることは目に見えている。
芝居本番前に集中する時間さえ取れるのかわからないのだから。
それでも、映画撮影で出来なかった秋の公演を取り戻すために、無理にでも公演を決めた。
その為には、様々な創意工夫が必要になってくる。
普段よりもずっとずっと少ない予算で、限られた時間で、どんな風に舞台公演をするのか。
その全てが、おいらは、面白いなぁと思う。
舞台セットは?照明は?音響は?或いは演出は?
そういう部分まで、まるごと楽しんでいただけたら。
そんなことを思う。
劇団の2チーム混合というのも、大変な話だ。
受付や場内整理など、2チームでやれば交代で出来る。
それが今回は出来ない。
そこも、やはり工夫するしかないのだ。
何が起きるか、会場に来て確かめていただければ・・・。
多分、ええ?って思うようなことが、そういう部分にまであふれている。
映画で出来なかった公演を取り戻す公演だけに。
実は、映画「セブンガールズ」と、微妙にリンクしている舞台だ。
映画のBLOGだから、書けるけれど、劇団のBLOGにはあえて書いていない。
まぁ、舞台宣伝の写真がそのまま撮影時の写真で、あらすじがああなのだから、すぐにわかると思うけれど。
だから、この舞台を観れば、映画を2倍ぐらい楽しめるような、そんな構造になっている。
帰宅して、メッセージカードを作成する。
先行でチケットを予約していただいた方への特典。
いつも、舞台写真を出力して、そこに俳優がメッセージを書いている。
今回は、こんな舞台だから、特別なメッセージカードを用意した。
映画現場リハーサル時のオフショット写真だ。
映画セットに俳優が立っているけれど、紙コップが写っていたり、防寒着を着ていたり。
映画でも見られないような、カットをあえて、メッセージカードに選んでいく。
オフショット写真を喜んでいただけるかはわからないけれど。
公開間近のプロモーションでも出るかわからないような写真です。
さて。
もう一度、書き出しを設定したら、明日の準備をして、まず睡眠だ。
明日明後日。19時開演
「たった二日ですけど、お邪魔します。」
当日券もいつものように、用意してあります。
平日ならきっと、当日まで予定の分からない方もいらっしゃると思います。
このBLOGを読んでくださる皆様の中に、もし、当日でも時間が空いた方がいらっしゃったら。
ぜひ、この企画のスタート地点である、シモキタに足を向けてくだされば幸いです。
さあ。
舞台だ。
仕込みから初日終了まで。
走り抜けるように楽しむんだ。
その走りの先には、映画公開が待っていると思うよ。
この道は繋がっている。
シモキタから世界への道だ。