2016年12月23日

おいらの加速装置

音楽監督から昼間に連絡がある。
そう、当初言っていたイメージとのズレの確認。
原因はなんとなくわかった。
色々と手はあるけれど、まず最後まで編集が進んで、音楽も絡めた編集の段階までに考えよう。
監督とも応相談だなぁ。
その時が来たら、またこの作品は大きく生まれ変わる。

何度か書いているけれど、映画用のレコーディングが週末に控えている。
舞台版のセブンガールズを知っている方は、わかっているだろうけれど。
この作品は、一つの歌がキーになる。
劇中で、オケのないまま歌う場面が数度出てくる。
もちろん、その歌は、芝居で出てきたものだからRECまではしない。
けれど、オープニングやエンディングの歌は、ちゃんとレコーディングが必要だ。
芝居で歌うことは不可能じゃないけれど、どうしても、実際のオケとのバランスで苦労するからだ。
映画の撮影でも、もちろん、声を出して歌ってもらったけれど、そのままオケとは合わないだろう。
そもそも、撮影現場でもオケを流して歌っているのだから、とってもミックスが難しくなる。

音楽監督の吉田トオルさんは、撮影のはるか前に、その2曲だけはデータでくださっていて。
それで練習して、それで歌って踊って、それで撮影をした。
ただ、あくまでも、これはDEMOで、実際にどうなるかはまだまだわからない。
映像を観て変わる部分もあるかもしれないし、レコーディングで変わる部分もあるかもしれない。
もちろん、DEMOそのままになる可能性もある。
監督の意向で、大きく変更する可能性だってあるかもしれない。

ただ、それを仕上げることも可能な状態のデータまで今日、作ってくださっていたはずだ。
その場で、RECして、バランスだけを調整して聞く。
そういう作業をREC現場で出来るぐらいまでのデータだ。
おいらたちが頂いたのは、ステレオ音源に書き出されたいわゆるオケだったけれど。
実際のデータは、おいらが編集しているシーケンサーのように。
ドラムの音、ベースの音、ホーンセッション、などなど。
すべての音源が分かれて、それぞれがパラレルにタイムコードに並んだデータなのだ。
歌をセンターにして、ドラムを後ろにして・・・などなど、レコーディング時にもいじれるぐらいのデータにしていく。
そういう前作業が必要なのだ。
そこで曲の完成形が、見えてしまえば一番良いのだ。

例えば、完成した曲を、映像に当てはめて、イントロ部分を8小節長くしてとお願いしたとしたら。
トオルさんは、ものの数分で、仕上げてしまうことは知っている。
知っているけれど、それは、そもそもトオルさんが思い描いていた完成形とは違うものになってしまう。
もちろん、監督の意向が第一だけれど、音楽監督は、別の角度から、作品性や音楽性を見ている。
そのズレが事前に少しでも少ないほうがいいと思う。

今、アニメ映画「君の名は。」が大ブームだけれど。
なんと、あの映画のひとつのシーンは以前、おいらもここに書いた、曲先行らしい。
元々は、歌なしのオケを使ってもらう予定だったのに、歌ありのまま、PVのようにシーンを仕上げたそうだ。
音楽を聴いて、これはそのまま使った方が良いと、なったんだという。
こういうことは、映画では、意外に珍しいはずだ。
ミュージカル映画などでは、当然のことだけれど・・・。
あ!だから「ダンサーインザダーク」は、ミュージカルという人がいるのかもしれない。
確実に音先行でしか作れないシーンが何度も出てくるからだ。

もちろん、時間的な制約はあるけれど・・・。
タイミングさえ合えば、おいらの想像では2016年度中に、監督と音楽監督と3人で、会う日が来ると思っている。
誰かの時間的都合で年明けまで持ち越すかもしれないけれど。
でも、なんとなく、予感としては、その日が近いなぁと感じている。
・・・というのも、おいらは、大きく3回の監督と音楽監督との交差点があると思っているからだ。
トオルさんは、既に楽曲を20曲以上も書き下ろしていると聞く。
熟知している作品であるにもかかわらず、撮影現場に足を運び、その空気感まで感じて曲を仕上げている。
それも、その全ての曲を使わなくてもいいんだという。
監督とも、撮影現場でも含めて、何度も話をしている。
今、その状態で、粗編集の完成を待ってもらっている状態なのだ。

その映像を観てもらって、音楽監督の、曲の当て込みが入る。
曲を当てこんで、そこから、監督は、更に編集を変えていくとおいらは読んでいる。
音楽がこう来るなら、編集はこうじゃないだろう?もっとこうしたほうがいいだろう?そうなるはずだ。
むしろ、そういう提案を積極的に力にしていくことが出来るのが監督の大きな力の一つだからだ。
そして変わった映像を音楽監督に観てもらって、更に、ここでディスカッションが入るんじゃないかと思っているのだ。
舞台のクライマックスの音を決めていく作業はいつも、微細なレベルまで調整していく。
あれと同じ作業がここで、初めて、起こると思っている。
つまり、音楽監督の提案という交差点。
そこからの、監督なりの回答という交差点。
そして最後に、二人のディスカッションという交差点。
その3つは、確実にやってくるはずなのだ。
おいらは、その二人のスピードに対応するエディターにならなくちゃいけないと思うと汗が出る。

そして、その最初の交差点の入口に近いレコーディングが待っているということなのだ。
音の作成だけではない、音の提案まで含めた作業になっていくのは明白だ。

これまでの編集とも少し違う。
ダイナミックな変化も生まれると思う。
とにかく、まずは、編集を頑張るだけなのだけれど。
トオルさんの音楽は、いつだって、おいらにとっては、感情の加速装置なのだ。

よし!
明日は、多少長い時間編集ができる予定だ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:05| Comment(0) | 編集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする