ロケ地に赴く。
美術さん側スタッフさんと待ち合わせて、車で移動。
すでに監督は到着していて、先方様も到着していた。
敷地内のどこを使用するのか、どこにどんなものを置くのか。
説明をしていく。
監督は、早めに到着したらすでに不動産屋さんがいらっしゃっていたらしく。
おいらが到着する前に、敷地のほとんどを目にしていた。
貸主でいらっしゃる担当さんはそのあとに来ていたらしく、その辺がわからないままの説明になってしまった。
もう、挨拶をしていたと思っていたら、最後に挨拶していて、驚いた。
美術さんにも、一つ一つ確認していく。
このスペースの広さでどうなるか。
ここにも設置できるがどうするか。
ここからのアングルで、見切れはどうか。
iPadで撮影をしながら、一つ一つ出来ることを確認していく。
頭の中でセットが建っていく。
敷地内は広く、その全てを使用するわけではない。
実際にスタッフさんが常駐する基地的な場所や、撮影場所。
一か所だけ、ここでの撮影があるというような場所。
ここからの撮影をうまく使いたいという場所。
置いたまま、廃棄せずになっている道具で使用したいもの。
一つずつ、確認してから、実際のカギの運用まで確認して移動する。
移動先で、まずは美術の打ち合わせ。
シナリオ内で登場する全てのシーンをどこで撮影のか確認していく。
どんな美術が必要なのか、イメージの再度の確認。
監督からの希望も含めて詰めていく。
終盤には、スケジュールの確認もする。
美術スタッフさんは同席してもらった中野に車で送ってもらって、次に衣装の打ち合わせ。
想像したよりも時間がかかる。
なんせ、すべてのシーンで、ここはこの衣装。あ、やっぱここと繋がるか?など出てくる。
矛盾がないかも確認するし、実際の撮影順も決まってないとはいえ想像する。
決めてはページを戻し、一つ一つ確認する。
撮影効率というものがある。
次のシーンでメイクなおして、髪の毛を直して、とやっていたら、撮影が進まない。
その段取りに無理が出ないようにするにはという視点もある。
全てがまとまってから、今度は着替える。
移動して、小道具になる写真の撮影。
劇中に登場する小道具は、時代感などを決定するものになってくる。
例えば写真なら、衣装を着てその時代に見える場所で撮影が必要になる。
それも、雨だったら無理だと思っていたのだけれど。
気づけば、天気予報は外れたようで、太陽光まで。
フリースペースで、時代感のある木造建築までの移動で写真を撮影。
撮影した写真を後で白黒にすることもできるけれど、あえて、白黒モードで確認しながら撮影する。
出来上がった写真は、驚くほど時代感がある写真だった。
実際に撮影するのも監督だった。
そこでようやく解散の目途が立って、車で移動した。
おいらの家のそばのコンビニエンスストアの外の喫煙所に監督と二人。
さっきまで、あのロケ地にいたのが信じられないぐらい、そこは現代的なスペースだった。
あそこが見つかって、借りれたっていうのは、やっぱ奇跡だよな。
監督が、そんなことを言った。
気づけばもう、夕方前だった。
ずっと、バタバタしていて、時間の観念がすっ飛んでいた。
帰宅すると、どっと汗が出てきた。
頭も体も疲れていた。
写真を確認した。
さて。
その次だ。
まずは、何をすればいいのだろう?