衣装合わせから稽古が始まる。
華やかな衣装。
着替えの多い、パンパンたちは、OKが出ると資料写真を撮影してすぐに着替える。
(今、資料写真を確認したら、なぜかポーズを取ってる役者が・・・資料作りづらい・・・)
女性陣は、一部のコンセプトを覗いて、基本的にOKが続く。
男性陣は、ちょっと今までにないほど、NGの連発だった。
当時のスーツの形じゃないとか、その靴はないとか。
舞台ではOKだった衣装も、映画では残るものだし、ディテールまで確認できるからだ。
でも、考えてみれば、女性陣はほとんど全員が舞台から衣装を変更している。
変更するから、当然、揃える前に、監督にイメージの確認をしていた。
男性陣は・・・特にNGの人は・・・舞台と同じ衣装をそのまま持ってきた人が多かった。
舞台と映画とは、違うとの話がうまく伝わっていなかったのか。
やはり、パンパン達は、監督の意図するものを、確認が必要だった分、揃っていたのだと思う。
舞台の場合は、大抵、衣装写真は本番前に余り公開しないようにしている。
やはり、舞台は開けてびっくり玉手箱だし、事前の衣装を着けた稽古などを公開するわけでもない。
だから、本番、どんな衣装になるのかというのも楽しみの一つだ。
けれど、映画の場合は、撮影して編集してからの公開だから、そもそも宣伝自体が違う。
実際の映像を元にした、写真や映像で、宣伝媒体に乗せていく。
映画の1シーンをそのままCMにすることだってある。
だから、わりに、衣装姿を撮影中でも公開していたりする。
時々、ドラマ出演者が、SNSで、衣装を着た写真を公開して、番組宣伝に一役買ったりもする。
最近で言えば、月9の桐谷美玲さんが、どじょうすくいの衣装を公開して話題になったりもした。
だから、皆様、きっと公開前に、衣装を着た役者の写真がチラホラと出てくると思いますよ!
今日の資料写真は、流石に資料過ぎて、公開できないですけれど・・・。
資料というのは、美術さんや、ヘアメイクさんに渡す資料だ。
こんな衣装でこんな髪形、こんな色をテーマにしているというのをまとめあげます。
多分、今週NGが出た人を覗いても7割ぐらいは資料が完成します。
1ページに切り取った衣装写真を横に並べるつもりだったんだけどなぁ。
なんで、ポーズ取るのかなぁ、もお。
NGが出た俳優は、少しでも早くOKが全部出るまで、持ってきます。
来週からの稽古時間はタイトになっていくから、早めにどんどん決まるといいけれど。
そんなこんなで、衣装合わせの空気もやまぬ中、稽古が始まりました。
女優の持ってきた芝居と、監督の求めている芝居にズレがあって。
そのずれが何なのかの意思の疎通がなかなか難しいという局面が続きました。
なんとなくそれを眺めながら、自分にも置き換えたり、何かできることがないか考えていました。
衣装があるから、靴があって。
靴ありでの、玄関の稽古をしたら、結構な数の役者が、戸惑いました。
足回り、小道具、扱いが一つ増えると、芝居が変わります。
それまでに移動しようと思った距離など、全てが変わります。
そんな変化を目の当たりにして、来週からは靴は用意することに決まりました。
その上で、恐らく、小道具類・・・単純な湯呑一つでも、ないと稽古にならないかもという空気があります。
ちらほらと、小道具類も稽古場に持ち込むようになるでしょう。
最終稿も、50%を超えたはずです。
来週か、再来週には、決定稿を出すつもりでどんどん改訂しているようです。
稽古が終わって飲みに行きました。
今、この環境があることに、慣れてはいけないとその場のメンバーで再確認しました。
こんな企画は二度とない。
そういう貴重な機会だ。
その確認です。
ほろ酔いで、衣装の詰まったカバンを手に帰宅します。
余りの重さに、肩が外れるんじゃないかと心配になるほどでした。
帰宅すると、オーディションの応募が少しずつ集まっていました。
今日は遅いので、明日以降に返信もしなくちゃです。
数週間。
衣装について、実は、とても悩んだり、探したりを繰り返していました。
決まってしまえば楽しかった日々ですが、実際は苦しんだ日々でした。
おいらの衣装は、ほぼ決定しました。
舞台とは違った衣装も多いです。
実は登場人物の中で2番目に衣装が多い役だったみたいです。
どうりで、鞄が重かったわけだ・・・。
ひりひりする肩と。
今日の衣装をきた娼婦たちを思い出しながら。
眠りについてみようと思います。