2016年07月15日

吹く風が俺たちを呼んでる

信じられないような突然の豪雨にあった。
とにかく、霧ではなく、雨でほんの数メートル先が見えない。
強烈な風で、横からも下からも雨が叩きつける。
傘などなんの意味もなさない。
思わず雨宿りに飛び込む。
こんな雨が長く続くわけがない。
それなのに、雨脚は更に勢いを増して、ついには車道が川になり、歩道まで水が溢れた。
このままでは、帰れなくなってしまう。
そう思った頃、ようやく雨が弱くなって、傘をさしておいらは歩き出した。
駅まで歩くと、線路が冠水して動かない電車まであるという。
洪水注意報なんて、それほど、気にしたことがなかったけれど、実際に目にした気分だ。

きっと、被害にあわれた方もいらっしゃったと思う。
そういう方には申し訳ないけれど。
信じられないような雨の中。
おいらは、かすかに興奮していた。
自分が生きていると、強く実感した。
雨が弱くなった瞬間、少し寂しくなったぐらいだ。

そして、雨粒が小さくなって、ぶわっと風が吹いた時に。
夏の匂いがした。

雲が移動しただけで、きっとどこかで嵐は続いてた。
それは遠くに聞こえる雷鳴でもわかった。
見上げると、星。
見渡せば、月。
街は、どこもかしこも、濡れている。
まるで、大巨人がシャワーを使って、街中を洗ったみたいだ。
雨上がりの夜空だ。

多分、なんだってそう。
ずっと晴れているようじゃ、くすんでしまうよ。
時々、雨が降って、時々、土砂降りが降って。
そのたびに、リニューアルするのさ。
怖がっても仕方ない。
それは、当たり前の事なんだ。

紫外線の照り付ける、あの太陽の下も、悪くはないさ。
でも、こんな嵐も、また悪くない。
嵐の中を無理に進む人もいた。
水しぶきをあげて、とばす車もいた。
雨宿りをする人がいて、自転車でずぶ濡れの人もいた。
おいらは、ただ嵐が通り過ぎていくのを眺めることを選択した。

今、おいらたちは嵐の中にいる。
それまでとは勝手の違う事をしているんだから。
どう立ち向かうかね?
どうしようかね?

そして。
どんな雨上がりの空が待っているだろう。

おいらは、嵐の中でずっとドキドキしていたんだ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:17| Comment(0) | 映画製作への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする