しとしと
窓の外から雨の音がしている。
いよいよ関東でも梅雨入りかぁ。
6月にちゃんと梅雨入りするんだからいいね。
雨音を、「しとしと」や、「さあさあ」と擬音に出来る日本語が好きですよ。
アマオトなんて言葉も好きです。
雨は嫌だなぁ。
濡れるし、傘を持たなくちゃいけないし、すっきりしない。
そう思いますか?
おいらは、雨は雨で、好きですよ。
いいじゃない。
雨でも。
どうせ、晴れるんだし。
雨の日には雨の日にしかない楽しみ方ってあるしさ。
塗れたって、どうせ、乾くし。
セブンガールズという作品には「雨」が出てきます。
出てくると言っても、雨が降るわけではないです。
雨という言葉に意味があります。
テーマ曲にも出てきます。
アシタ雨でもアタシは晴れ
おいらは、この歌詞のフレーズがとても天才的だなぁっていつも思います。
試しに逆にしてみます。
アタシ雨でもアシタは晴れ
ね?
たちまち、意味が変わってきます。
いや、むしろ、この歌が歌われる場面の殆どが、アタシ雨です。
アシタ晴れを希望している場面ばかりです。
それなのに「アシタ雨でもアタシは晴れ」と歌います。
そこが、なんというか、切なくて、詩的だなぁと思うのです。
日本全体が、アタシ雨でもアシタは晴れだった時にその逆を歌うのです。
雨が降るシーンがあるのかはともかく。
雨の匂いはいつもしています。
舞台でもありました。
「水たまりに何かいるのか?」
真奈は水たまりを覗いています。
そこには、雲や太陽や真奈自身が写っていて、アメンボがいるかもしれません。
水たまりは、雨の跡です。
でも、ただの雨の跡でしょうか?
真奈の中には、まだ、雨の痕跡が残っているんじゃないでしょうか。
「アタシは晴れ」になれない象徴だといつも感じます。
だから、真奈の中の雨の痕跡がいつか晴れる日を期待してしまいます。
真奈の水たまりには、何がいますか?
雨は全てを濡らし、全てを洗い、何かを流していきます。
雨も悪くないよ。
しとしと。
アマオトが今も聞こえます。
自分の胸に手を当てて。
どこかに、水たまりがないか探ってみようかな?
前述の歌詞の前段は
涙なんか使い捨てだよ
です。
この歌が流れると。
物語全体の中で、雨が涙を意味するような魔法をかけられてしまいます。
「しとしと」と同じ。
日本語の持つ、オトのマジック。
アシタは晴れますか?
アタシは晴れますか?
曲のタイトルは「星がいっぱいでも」です。
夜空には雲一つ出ていません。
思い出にまた迷っていても 星がいっぱいでも
そこは、夜空でしょうか。
星は、星でしょうか。
心の中の思い出はキラキラしたものでいっぱいだ。
そんな風に、おいらは解釈して。
彼女たちの涙に、雨を思うのです。
いつもいつも。
晴れを望む、歌に感じるのです。
雨ニ思フ。
梅雨ノ夜。
悪くない。
イメージが泉のように湧いて出てきます。