2016年05月18日

どこまでも行こう

日本映画には黄金期がある。
年間に10本以上の映画主演なんてことが普通にあった時代だ。
とにかく、どんどん撮影して、どんどん公開した。
その理由は、今よりも何倍も映画館があって、映画が娯楽の中心だったからだ。

日本映画が規模を縮小していったのには様々な理由がある。
テレビの隆盛がもちろんあるし、ハリウッド映画黄金期もやってきたし。
ビデオの普及があって、DVDになって。
更に、家庭でも、大型のワイドテレビになって・・・。
映画館は、どんどん、遠い場所になっていったのだと思う。
今や、ネット配信まであって、スマホでも映像を楽しめる。

所が、逆転現象が起きている。
映画館は、気軽に行く場所じゃなくなった代わりに、特別な場所になった。
たまのデートや、シニアの楽しみの場に変化している。
そして、テレビにビデオにネット配信と、様々なメディアが増えたことで、映像制作の数が増えている。
映画館で映画を観るという文化が、確実に変化していったのにもかかわらず。
かつては、映画会社とテレビ局しか映像を製作しなかったのだけれど。
今は、ネット配信用であったり、レンタルDVD用であったり。
どちらとも関係なく、映像制作された作品も山のようにある。
フィルムの時代よりも低コストで製作できるインフラが揃ってきたこともある。

劇団と言う小さな単位で映画を創る。
それも、今なら不思議ではない絶好のタイミングだという事だ。
それも、クラウドファンディングと言う、新しい手法で企画が動き出している。
舞台をやってきた「劇団」ではなくても、小さな映像プロダクションと言うのはやまほどある。
下請けの下請けぐらいで映像作品を生み出しているプロダクションだ。
そういう場から生まれた作品が評価されたりもするようになっている。

18年間、舞台をやり続けてきて、今、こういうチャレンジをするのは、なんだか決まっていたみたいだと前に書いた。
でも、こういうことを考えても思う。
時代が、状況を整えてくれているんじゃないかって。

ユーチューバーなんかでもわかるように。
時代は映像制作のスターを今こそ求めているように感じる。
間違いなく、インディーズの自主制作集団で、スターが生まれるように思う。
今、ユーチューバーがやっている映像って、いわゆるバラエティだ。
情報番組であったり、お笑い映像であったり。
でも、いずれ、物語の製作も増えていくだろう。
そして、物語製作のスターが生まれると思う。

かつて、ウォークマンやCDやMD、VHSが急速に広まった頃に、深夜テレビやラジオと相まって、バンドブームが起きた。
ハイティーンだったおいらは、思い切りリアルタイムにそれを体感していたけれども。
時代が、どんどんスターを生んだ。
インディペンデントの最低単位と言っていい、バンド達が、ライブハウスから世にどんどん出ていった。
あっという間に、レコード会社は、話題のバンドに声をかけていった。
あれと同じことが必ず起きると思う。
面白い映像を創れる集団がいれば、映画会社やテレビ局が、それならもっとやらせてみよう!という流れを創る。
必ずそうなると思う。
サブカルチャーの領域で話題の映像作家たちは、今の時点でも目をつけられているはずだ。
少なくても、話題の劇団の作家たちは、ちょこちょこ映像の仕事をしている。

だから、この企画は、この企画としてすごく面白いのだけれど。
実は、この企画だけではなくて、未来も内包しているんだぜっておいらは思っている。
これ一発だけの、打ち上げ花火じゃないんだぜって。
絶対にそんなことにはしないんだって思っている。
この映画が実績となって、きっかけになって、更に広がっていく。
そう思っているのだ。

どこまでも行こう。
どこまでも。

今、やれることにベストを尽くせば。
それが、結果になるんじゃない。
それが、未来になるんだ。
間違いない。

映画化と言う夢が一つ現実になって。
今、現実と戦うけれど。
夢を忘れたわけではない。
この現実と戦いながら。
さらなる夢を描けるかどうか。
それこそ、エンジンをフル回転する最大のコツだと思うよ。

なぁ。
どこまでも行こう。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:28| Comment(0) | 映画製作への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする