2016年04月12日

映らないのに映るもの

なんとか資材置き場がみつかった。
とは言え、条件としてはもっと良い所があるかもしれない。
資材が手に入る日まで、やはり探し続けるべきだろうと思っている。
まだまだ続くのだ。

そんなわけで、ラインプロデューサーの事務所まで行き打ち合わせをしてきた。
今日出来たことは、今やるべきことの確認と仮の予算。
これは、実は舞台の制作とまったく同じ。
予算が決まらない限り何一つ動き出せない。
予算が決まってからスタッフさんにオファーを出して・・・となっていく。
何のことはない。
舞台製作でいつもやっていることを、映像に置き換えてやっただけだ。

とは言え、舞台にはないスタッフさんがいる。
イメージ的には、舞台監督が助監督、照明さんが照明さん。音響さんが録音さん。
でも、これに、撮影、MA、各スタッフの補佐などなど。
舞台の倍以上のスタッフ人数になる。
低予算映画の予算組というのが、大変な事が分かった。
ここから本予算になるまで、少しずつ調整が必要になっていく。
特に肝になってくるのが美術費用になることは想像に難くない。
やはり、焼野原に雨後の筍のように増えていったバラック街を再現できるかどうか。
それが、映画の出来に大きく関わってくるという意見は一致した。

もちろん、出来ること、出来ない事。
どんどん判断が必要になっていく。
シナリオが完成次第、更に、そこを考えていくことになるんだろう。

話を聞いていてさ。
小劇場の連中ってのは、本当に良くやってる。すごいなぁって改めて思ったよ。
どこの劇団も、チケット収入の中でなんとかやりくりしている。
自分たちで出来ることは極力やっていく。
そうやって、なんとか作品発表をしているんだから。
おいら、誇りに思うよ。

もちろん、本当は役者は役者だけやればいい。
芝居に集中させてやった方が良い。
そういう部分は否定できないし、確かだ。
意識が分散してしまうなら、何もやらない方が良いのだから。
でも逆も言える。
小道具一つとっても、衣装一つとっても。
自分で用意したものの方が思い入れが強い。
その思い入れは絶対にフィルムに残る。

古賀Pと話したたくさんの話の中で印象に残っていることがあるんだよ。
それは、現場の雰囲気。
そもそもその現場が持っている空気感。
その感じは、絶対にそのまま作品に映るっていう話。
どんな現場を創れるのか。
雰囲気も含めての空気感。
その空気感を古賀Pは元々劇団が持つ空気感を大切にする方向の方が良い結果になるんじゃないかと。
そう言ってくださった。
厳しい現場、笑顔の絶えない現場、ほどよい緊張感のある現場。
座組によって、やっぱり全然違うみたいだ。
デビッド・宮原を主催とした劇団の18年かかって築いた空気感は恐らくそのまま現場の空気感とした方が良いという事だ。

もちろん、実際には完全に同じにはならない。
少なくても外部スタッフがいるし、デビッドさん自身が劇団内だけの稽古とは変わってくるのはわかってる。
稽古場ではなくて、カメラが回ればそれは本番。
役者もいつもぐらいのリラックスは中々出来ないと思う。
本来の力を出すなら、リラックスはすごく大事だけれど。
でも、いつものような空気というのが大事だという事はよくわかった。

着実に撮影日に向かって進んでいる。

古賀Pが言った。
劇団が劇場用映画を創るなんて周りで聞いたことがない。
映画界でも面白がる人が、絶対にいますよ。と。
何かを期待しれているのが伝わる。
支援してくださった皆様の期待が、更に外に外に広がる。
映画界でも世界でも、ひろがっていくといいな。
そうだ。それがやりたいんだ!

もしかしたら、本来の姿かもしれないよ。
だって、劇は舞台にだけあるんじゃないんだから。
「映像」も「舞台」も、「劇」を作れる「団」。
そういうポテンシャルを小劇場は持ってる。確実に。
持ってるけど、出来ない。
でも、それをやる。

今回の企画でうちの劇団の最大の良かったと思う処は。
基本的に、外部からの客演の出演がなかったことだよ。
80年代の小劇場は、みんな、そうだった。
独自のカラーをそれぞれの劇団が持ってた。
独自の稽古方法を、稽古場の空気を、演出方法を持ってた。演技論を持ってた。
客演を多く呼ぶことで風通しを良くして、動員を伸ばすのは一つの方法だけれど。
自分たちの面白いものをただ続けてきたというのも、やっぱり、一つの方法だと思う。
作品への理解度、演出の言葉の理解度。
おいらたちは、自分でも知らないうちに、宝物を持ってたんだと思う。
よそはいいよなぁなんて思っていたら。
よそにはないものを育ててた。

これが最大の武器だ。
空気感。ノリ。雰囲気。
目に見えないものだ。
目に見えないのに、フィルムに映るものだ。

打ち合わせは、現実的なことのオンパレードだというのに。
おいらの腹の底に残ったことは、現実的な事を大きくかい離している。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 01:48| Comment(0) | 映画製作への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする