2016年04月05日

サイレント

ザ・イロモネアってあります。
お笑い芸人が5つのジャンルのお笑いに挑戦して、時間内に会場の無作為に選んだ5人を笑わせるという番組です。
そのジャンルの中でも、一番、苦労しているのが「サイレント」です。
一切、セリフなしで、笑わせるという、特に言葉を武器にしている芸人にはハードルが高いジャンルです。

実は稽古で、ほんの一瞬のインサート的な短いシーンがありまして。
特に配役の決まっていない男役だったので、立候補してやりました。
そのシーン、現れたパンパンを観て、リアクションをしてから、視線を移動する。
たったそれだけのシーンなんですね。
で、台本上、セリフはないので、無言劇です。

もしも舞台であれば。
ほんの小さな視線を外すなどは見えないので、セリフがあるかもしれません。
小さなリアクションだけでの心理描写は、舞台でもやっていますが、重要な心理であれば、必ず補足を入れるのです。
けれど、映像であれば、小さなリアクションそのものをピックアップできる。
実際のそのシーンは、おいらが演じた役のリアクションまでピックアップしないと思うのですけれど。
むしろ、相手役の心理描写のシーンなので。

つまり、サイレントだったわけです。
うふふ。
こんなに面白いの、やらないわけにもいかんのです。

やってみると、デビッドさんもカメラを回し始めました。
2つのアングルから。
いくつかの段取りを、不自然にならないように、ただ動く。
それを、劇団員が見ている。
一切の音がない。

これがとてもですね。
なんというか、とても演じていて、新鮮でした。
ああ、いいなぁ、こういうの。
こういうお芝居って、久々だなぁ。
もちろん、普段の芝居の中でもやってるんですけれど。
普段やってる芝居よりもそぎ落とされているっていうか。

もちろん、実際には映画になった時に編集でカットされやすいとは思うんですよ。
じっくり見せてられないとなれば、さっと一瞬出すだけでも表現できたりするので。
実際には無言で芝居をしていたのに、ほぼ写真みたいに使われるなんてよくあるコトなはずです。
でもいいのです。
稽古で、この基礎の基礎をやれているなら。

そしたらその後です。
そことは別のシーンの芝居が終わった時に。
デビッドさんが言ったのです。
「これはセリフあるけどさ、極端なコトを言えば、セリフがなくても意味が分かるかどうかじゃない?」と。
そう。
やっぱり基本だのです。

セリフってのは芝居の全体の30%にも達しないとおいらは思っています。
つまり70%の芝居が出来ていれば、セリフがなくても、充分に伝わります。
言葉は、直接的で武器にもなるし、補足にもなる。
だけど、ないなら、ないで表現できる。

その人になる。
自分ではなくなる。
そうなっちゃえば、歩くだけでもそれは芝居なんだよな。うん。
何もしゃべらなくても、アップでも引きでも。
きっと、そういうことをしなくちゃいけない。
段取りだけだと、やっちゃうよと。
舞台でもやってきたことだけれど。
映像だと、細かい部分で、やりきらないとバレるんだぞと。

自分に言い聞かせたのであります。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:21| Comment(0) | 映画製作への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする