2016年04月27日

連活

もう間もなくゴールデンウィークに突入する。
皆様の予定はもう決まっているのだろうか?
今年も平日をうまく埋めれば大型連休になる。
最大10日なんて方も多いのではないだろうか?
おいらと言えば、実はGWとはわりに無縁な人生を送ってきた。
今年は、1日の稽古が休みになり、いつもより少し休めるかもしれない。

・・・とは言え、この休みの間にやりたいことが山積している。
事務的な意味でも、実際に足を運ぶというような意味でも。
今、観に行ける場所にはなるべく足を運びたいなぁと思っていたりする。
候補1の芸術家の方がやっている展覧会にもお邪魔する予定。
まぁ、話しかけたりもせずにただ観に行こうと思っているのだけれど。
他にも、書面をまとめていく作業を地道にやっておこうと思っている。

シナリオのページ数が当初の予定よりも多くなっている。
舞台版よりもト書きが増えていたり、追加シーンもある。
もちろん、カットしている部分や言葉で説明している部分がなくなっていたりもするのだけれど。
初稿が一体何ページになるのかは、まだ未定。
とにかく、完成を待つしかない。
1日が休みだから、8日まで新しいシナリオを受け取れないんだなぁ・・・。
シナリオ初稿が完成すれば、更に、色々な動きが始まる。
身動きがとれなくならないように、今、準備できることはしておかないと。

役者たちはこのGWをどう過ごすだろう?
リラックスして、じっくりと休むのも手だ。
或いは、様々な映像作品で学ぶのもいい機会になるだろう。
この間に、役作りだけでも完成させるのも、良いと思う。
どのみち、本読みまでには、役作りだけは完成させないととは思うけれど。
その為の養分を創るのか、作業をするのかは、人それぞれだ。

デビッド・宮原の舞台の演出は、いつもスタートラインがある。
役作りをしっかりとしていないと、実は演出なんかしてくれない。
もちろん、ダメ出しはするけれど、それは、まだ演出という段階ではない。
そう芝居を組み立てるなら、こう動いた方が良いんじゃないか?とか、クリエイティブな作業は、最低限のラインを越えてからだ。
ただそこは、まだまだスタートラインで、更に自分のアイデアをプランをそこに用意しておく。
演出前なんだから、動きは自由なんだ。
もちろん、稽古の段階で画角が先に決まっていれば動ける範囲は制限されるけれど。
最初から画角が決まっていることなんか少ないし、まず芝居を見て、画角を決めているのだから。
むしろ、自分でこんな画角でこっちから撮影するんじゃないかってことまで想像してプランを立てられたら良いと思う。

撮影される絵を想像してのプランは舞台をやってたから難しいと思われそうだけれど。
そこは発想の転換だと思う。
だって、お客様からどう見えるかというのを常に想定しながら芝居を創ってきているのだから。
そのお客様の方向に、ちょっと自由性がつくだけだと思えば、わりに想定も出来る。
もちろん、寄りか引きかなんて、シナリオから想像するしか出来ない事で、実際には外れることも多いだろうけれど。
別に外れたってね。いいじゃんかね。

実はその作業が面白くて。
そんな想像をし始めると止まらなくて困る。
まだ、おいらの登場シーンが少ないからいいものの。
後半は、もうちょっとまた出てくるだろうから・・・。
そんなの想像し始めたら、おかしくなっちゃうかもだよぉ。
もう、他の作業なんか手が付かなくなったりしてね。
ま、それはないか。
タイプで言えば、おいらは、同時に色々な事をやるほど集中できるタイプだ。
複雑であればあるほど、集中していく。

なんというか、ちゃんと計画を立てよう!と思ったまま、もうGWも間近になってしまった。
ここ1~2週間の動きが激しかったのもある。
でも、無駄にしちゃいけない。
文字通り。金の週間にしようと思う。

GWが明ければ、更に次の段階に進むのだから。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 01:56| Comment(0) | 映画製作への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月26日

文化がもっとも垣根がない

2020年東京五輪のエンブレムが決まった。
エンブレムひとつで、なんだか、色々あった。
きっと、その時を迎える日までこれからも様々なことが起きるのだろうなぁ。
なんにせよ、決まったことは素晴らしい。

2020年に向けて。
これから、どんどん海外からの渡航者が増えていく。
つい最近、2015年度の来日海外旅行者数が発表されたけれど、なんと前年から45%も増えている。
既に目標が発表され、国が誘致し、ビザの発行の条件も緩和している。
最終的な目標は年間6000万人というのだから、国民の半数以上の数に達するという事だ。
もちろん、自然災害など、海外旅行に躊躇するような材料もこれからも起きると思う。
地震も火山も台風も抱えている国だから。
それでも、目標を遥かに上回るペースで来日観光客が増え続けている。

治安の問題や受け皿の問題、法整備の問題はまだまだ山積しているけれど、方向性は決まってる。
数千万人の観光客が残す経済効果の大きさはこれからの日本の経済のカギになるのだろうと思う。
実際、先日、バラック街の参考にと新宿の思い出横丁に行ったら、半数ぐらいが来日旅行者だった。
昨日、東大に行った時も、赤門の撮影をしているアジアからの観光客グループがいた。
既に、アメ横なんかは、日本語以外の看板や値札を用意してある。

それに比べると、文化側の人間はどうも対応が遅いような気がする。
海外からの観光客がいることを見越しているのは、伝統芸能ばかりだ。
歌舞伎や、相撲は訪日観光客のためにわかるような工夫を既にしている。
歌舞伎なんかは、同時通訳をイヤホンで聞けるようになっている。
ツアーで団体の訪日観光客が来ることも珍しくない。
それはやっぱり、伝統芸能は、これまでも、海外からのお客様が足を運んでいたからだ。

でも、思い出横丁に人が集まるということは、既に、そういうレベルではなくなっていると思う。
もっと、サブカルチャーのレベルまで、海外からの興味が集まりつつあるんじゃないだろうか。
例えば、電車で見かける金髪の彼女は、ドラえもんのストラップをリュックに着けていた。
日本の文化に興味を持って、秋葉原や、横町にまで集まっていく。
表に出ている京都や伝統芸能という大きな看板じゃない所にも顔を出し始めているという事だ。
中にはお金をかけない観光をしようとする訪日観光客もどんどん増えているという。

確かにそうだ。
おいらが海外に行けば、絶対にその土地の舞台を観に行く。伝統芸能ではなく最先端のだ。
織田さんがイギリスに行けば、間違いなく、一回はライブハウスに顔を出したくなるんじゃないか?
海外に行って、ハリウッドで映画を観てきた!なんて話も良く聞く。
ブロードウェイに行けば、間違いなく、オフブロードウェイほど見たくなると思う。
つまり、その土地のリアルタイムの文化に触れたいという人が絶対にいると思う。

舞台は難しいけれど、映画館なんかは、英語や中国語の字幕表示などを本気で考えてもいいような気がする。
日本でしか見れない映画があって、字幕ぐらい用意してもいいように思うからだ。
アジアの国によっては検閲が入って、上映されない日本映画がたくさんあるはずだ。
そういうお客様の足を向けさせる努力を、少しだけでも、考えられるといいなぁと思う。
舞台だと、字幕は相当難しいと思うんだけどね・・・。台本も変わるし、アドリブだってあるから。
それでも、既に下北沢に、外国人がどんどん増えている。
言語の壁はあるけれど、もっともっと足を運んでもらえる努力はしてもいい気がしている。

アニメ、漫画。日本映画。ゲーム。
日本人が思っている何倍も世界には日本マニアがいる。
武士・忍者・芸者だけでは、すでになくなっている。

国際的な大きな演劇祭があってもいいんじゃないかなぁって思う。
海外の劇団やダンスカンパニーを誘致して、海外からのお客様も楽しめる環境にする。
そして、ちゃんと世界に日本の演劇祭がすごいと、宣伝していく。
そういう文化的事業を、どうだろう?考えないかね。文科省。
残念ながら、東京国際映画祭は、世界で余り評価されていないと聞く。
なんでだろうなぁ・・・。
もっともっと国を挙げて、都市をあげて、もう万博ぐらいに盛り上がれば変わるのかなぁ。
カンヌなんかは、街を挙げてのお祭り騒ぎになるし、そこに来る観光客目当てで街は活気づくというよ。
もちろん、カンヌだけじゃなくて、世界中の映画祭がそうなるんだ。
日本も国際映画祭を歌うなら、海外からのお客様がたくさん来るようにならなくちゃいけないと思う。
そういう文化事業をしっかりやることは、確実に日本の経済にも良い影響を与えると思うな。
CoolJapan政策も、文化芸術振興基金も、どこかズレている気がするな。

日本の小劇場団体が映画を創って、海外に持っていく。
それは、きっと、海外の人は強い興味を持ってくれますよ!と、製作Pが言っていた。
おいらも、そう思う。
日本の小劇場・・・というだけで、まだまだ神秘の存在だからだ。
海外に実際に渡航して上演している団体なんて、殆どないのだから。
時々いる、海外からの観客の噂でしか届いていないのが小劇場だ。

おいらは、この映画がそんな小さな起爆剤にだってなれるよって思ってる。
前方公演墳の公演に、ヨーロッパからのお客様が来ることだってあるかもしれないと真面目に思ってる。
「シモキタ」や「ショーゲキジョー」が、「ANIME」や「MANGA」のように、言葉として残ることだってありえると思ってる。
そんなに壮大なことを考えるなと言われそうだけれど。
でも、実際にこんな企画は過去にないんだから。
原作者が監督をして、原作の舞台俳優が映画に出演するなんて。聞いたことがないよ。
海外からのツアーパックで貸し切り公演が出来るようになったら、嬉しいんだけどなぁ~。

観光客が増えることの是非はともかくとして。
シンプルに、マーケットがこれまでの倍に広がると考えたらいい。
文化に生きる人間もちゃんと考えなくちゃいけないぜって思ってる。


本当はね。もっともっとずーーと先まで夢想してるよ。
「かぶく者」映画版を英字幕入りで、2020年に日本公開するべきだ!とかね(笑)
講談社も松竹も、この「セブンガールズ」の結果があれば乗っちゃうんじゃないの!?とか、思い込んで。
オリンピックで来日した観光客が楽しめる映画に絶対になると思うんだけどな。
「セブンガールス」を支援してくださった皆様は、そこから始まる伝説に支援したことになるんだ。
そうなったら、すげーのになーーーー!
そんなこと言い出したら、またアホか!って言われちゃうな。あはは。
でもスポーツ観戦の合間のエンターテイメントは絶対に用意しておくべきだと思うよ。

うん。
なんというか。
2020年の東京五輪までに。
エンターテイメント業界がもっともっと、海外を意識できると面白いなって思うのだ。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 02:26| Comment(0) | 映画製作への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月25日

朝陽館を訪ねて 前編

朝陽館.jpg

朝陽館 玄関前 
幾つかの都内近郊の廃業した旅館を調べて、連絡を重ねた。
唯一ここ、本郷三丁目の老舗旅館、朝陽館様が、いくつかの装飾品の引き渡しを許してくださった。

建物は戦後に建てられたという。
歴史は明治から112年前に創業された、老舗中の老舗だ。
職人さんの世代交代もあり、今後の維持が厳しくなって、今年の3月に残念ながら廃業した。
この旅館は知る人ぞ知る名旅館で、全ての部屋の意匠が違う、特別な旅館だった。

約束した朝十時に集合して、声をかける。
すぐに電話で連絡をしてくださった種田さんが現れて、応対してくださった。
廃業した旅館の廃棄物の中からいくつか頂けると思って伺ったのだけれど。
それは、おいらたちだけではなくて、他にも何組か来ていた。
ああ、そういうものなんだなぁと、驚く。
玄関脇に集められたいくつかの道具には、既に養生テープで、他の業者の名前が入っている。
ふと目を落とすと、火鉢があった。
・・・この火鉢、すごいですね。
思わず口をついた。
いいですよ。持っていってください。
驚くメンバー全員。
ああ、こんな火鉢がどこで今、手に入るだろう。

順に部屋に案内される。
部屋中に十数の鏡台と、部屋数だけの液晶テレビが並ぶ部屋に案内していただく。
鎌倉彫を施した綺麗な鏡台には、どれも業者のテープが張ってある。
おいらは、そんな高価そうな鏡台には見向きもせず、少し塗装にひびの入ったような鏡台を指さす。
これがいいです。この時代感のあるやつが良いです。
終戦直後の物のない時代。
最低限必要なものを男や、縄張りのヤクザが用意しただけであろう室内の装飾。
高価な彫り物のある鏡台では、やはりそぐわない。
ようやく見つけてきたような、すこしくたびれた鏡台・・・(もうお客様に出していなかった倉庫に眠っていた鏡台らしい)を指さした。

その先・・・おいらたちが選ぶものは、そういうものばかりだった。
業者が欲しがるものとは少し毛色が違う。
欠けた茶碗や丼、灰皿。黄ばんでしみのついたシーツ。
既に泊り客には出せないで保管していたようなものばかり、おいらたちは選んでいった。
今日、たまたま出てきたんですよ・・・と時代物のミシンが出てきた。
タイミングで、ぜひくださいとお願いをする。
その他、建具など、誰も手を付けてないモノばかり、これはどうですか?とお伺いした。
建具は、まだ先じゃないとわからなかったけれど。
気付けば、一部屋の一角を埋めるほど、おいらたちは、装飾品を頂けた。
こんなにありがたいことはない。
処分する前に、使ってくださる人にもらってほしいなんて言ってくれる。
おいらは、色々な道具に夢中になったり、部屋の意匠に夢中になったり、小さな彫刻を見つけて感動したり。
忙しく、笑いながら、案内をしていただいていた。

種田さんは、あの引き出しがいいんじゃないかとか。
この部屋の額縁はどうですか?とか。
余り誰にも公開していない部屋までカギを開けて見せてくださった。
旦那さんも笑顔で、これなんかどうだい?と物を持ってきてくださる。
感謝し切りで、同時に、頂ける品々を見ては、感動をしていた。

一通り、頂ける装飾品が決まった後に。
まとまりましたと、ご報告に行くと。
それじゃ、いくつかお部屋を案内しますね。きっと喜んでくれるから。
・・・なんて言って、一つ一つ、まだ片付けていない部屋を紹介してくださった。
天井が番傘のようになっている凝った意匠の部屋は、かつて富士が見えたという。
ああ、こんなところに一生に一度泊まってみたい。
声が出て、ため息が漏れる。
案内してくださった部屋の全ては、ただもう感動するばかりだった。
つい先月まで営業していた旅館。最高に清潔なのに、素晴らしい静寂を持っていた。
そして・・・
まさかの、あの部屋に通してくださった。

本郷三丁目は、水道橋、御茶ノ水から歩いていけるような街だ。
つまり、出版社が数多くある街に隣接している。
この歴史ある旅館で、数多くの作家たちが、いわゆる”カンヅメ”にされて。
原稿が上がるまで、夜を明かした。
その中でも、多くの人から「神様」と呼ばれる人がいる。
その人は、自身の作品に、この朝陽館を登場させ、神様のファンにとって朝陽館は聖地となった。
閉館間際には何人ものファンが宿泊に来て、その部屋で記念写真を撮影していったそうだ。
そう。手塚治虫先生と同じようにベレー帽をかぶって。

ああ、まずいなぁ。
案内されながらもうわかってた。
もちろん手塚治虫先生は小さな頃から知っていたけれど。
中学に入って、すぐの頃に一気においらにとっても神様になった。
同じ団地に住んでいた同級生の青井君のお父さんが手塚治虫先生の大ファンで。
火の鳥を始めとしたたくさんの作品をおいらに貸してくれた。
おいらは、毎日毎日毎日、徹夜して、夢中になって読み続けた。
青井君のお父さんが持っていない本は買いそろえた。
火の鳥、ブッダ、アドルフに告ぐ、三つ目が通る、ブラックジャック、数え上げたらキリがない。
それまで少年だったおいらは、手塚治虫先生に、世界の全てを教わった。
だから、やばいなぁってわかってた。

部屋に入った。
畳敷きの上に、机がある。
全身が痺れた。
ここで先生が、ペンをふるっていた姿が一瞬で瞼の裏に浮かんだ。
途端に涙が出てきた。
この部屋に今自分がいることに、感動して身動きできなかった。

この部屋はまるごと保存される予定だという。
それほどの聖地なのだ。歴史的記念の部屋なのだ。
そこに、おいらはいた。
確実においらは、立ってた。
今、思い出しても、危ない。
泣きそうになる。

次に取りに行くまで、選んだ装飾品を保管してくださる。
その日に、残っている建具もいただけるかもしれない。
辞する時、素晴らしい彫刻の入った鏡台を積んでいる人がいた。
どんな風に使うのだろう?なんて思う事もなかった。
おいらは、この旅館が取り壊しになる前に来れたことに、ただただ感動していた。
たくさんの物を頂けたこともとても嬉しかったし感謝していたけれど。
それを超えるぐらい、感動をしていた。

一緒に行ったメンバーで熱を冷ますように、東大の食堂に行く。
安田講堂の地下で、どんなセットが出来るかとか。
今回、こんなに頂けたことがどれだけ奇跡的で、どれだけすごいことか、話した。

稽古場に向かった。
いつものメンバーが稽古をしている。
うふふ。
知らないだろう?
今、おいらは、手塚治虫先生の部屋にいたんだぜ。
一緒に行った上田奈々が、何故か、おいらに缶コーヒーを持ってきた。
お疲れさま。と言う。
奈々さんにとっても、素晴らしい体験で、素晴らしい収穫だったんだって伝わった。
ありがたくコーヒーを頂く。
やがて、女優が揃って、トオルさんの新しいあの曲が流れる。
女優は踊りだした。

ニヤニヤニヤニヤしていた。

おいらは、手塚治虫先生のお部屋に案内してもらったんだ!
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 02:20| Comment(0) | 映画製作への道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする