ミチル役 上田奈々 2015 前方公演墳/「劇」小劇場 撮影 SKY
おいらには一つ役者としてはっきりとした欠陥がある。
それは、多分、世にいる俳優たちよりもきっと「売れたい」という思いが薄いことだ。
俳優を続けたいという思いは強いけれど、有名な俳優になりたいという思いがどうしても薄い。
なりたくないわけではない。
自分からなりたい!と強く行動することがどうしても苦手だ。
続けるためには売れないと・・・という考え方にはよくなるんだけれど。
劇団をもっと大きくしたい!とかさ。
でも、自分が俳優として売れたい!という方向には中々思いが至らない。
だから、おいらの芝居を見て、あ。こいつとなんか作品をやりたい!という人がいればいいなぁ。
そんなことばっかりいつも考えている。
おいらの芝居を見ていない人に、俺を使ってくださいよ!なんて絶対に言わない。
苦手なだけじゃなくて、なんとなくそれは違うと根本的に思っているからだ。
もう。根っこがそうなんだから、当然、そうなる。
ただね。
親父の葬式では、すごく悔やんだの。
親父の飲み仲間が葬式に来てさ。
親父、たくさん、おいらの話してたんだって。飲み屋で。
役者をやってるとも言ってたみたい。
始めたばかりの頃は隠してたくせにね。
それを聞いた時は、心の底から後悔した。
ああ、何をやってたんだ俺は・・・って、つくづく思った。
なんで、もっともっと親父が自慢話を出来るような仕事を出来なかったんだろう。
そう思った。
それですぐに、お袋にはね。
自慢させてやりたいって思ったよ。
役者なんかやってさ。
苦労も掛けてる。
心配も。
だから、その恩返しをさ。
してあげたいなぁって。
ちょっとだけ「泣きめし今日子2」に出た時もさ。
録画かなんかしちゃってさ。
ああ・・・って思ったよ。
そうなんだよな。
おいらが、舞台に立つ以上の価値が、あるんだなぁって。
ちょい役だ!なんて、笑われたけどさ。
それっぽっちの夢だけれど。
映画になったら。
おいらも、出る。
そしたら、きっと、喜んでくれるかなぁ。
映画館でおいらがスクリーンに映ってたら、喜んでくれるかなぁ。
そんなことばっか考えちゃうんだよ。
本当、誰のためなんだろう?
おいらが、自分で芝居を作/演出/出演した時に、師匠に言われたんだ。
お前は誰のために芝居を作ったんだ?ってさ。
あの時も、すごく考え込んだけれど。
本当によくわからなくなってきた。
でもきっとね。
それっぽっちの夢だけど。
劇団員なんか、みんな、そんな小さな夢を一人ずつ違う形で抱えてると思う。
そういう小さな夢が集まらないと。
多分、映画にならない。
色々な人の、様々な思いが集まらないと、映画じゃないんだと思う。
どんな映画にもそういう想いが詰まっているはずだよ。
想いじゃないだろ。
作品だし、技術だし、資本だよ。
そういう意見もきっとあるけどさ。
その裏には、絶対に想いがあるよ。
何故なら、想いがなければ、モチベーションが続かない。
映画製作って、そのぐらい大変なんだもん。
モチベーションを継続しないと出来ないプロジェクトだもの。
映画には夢が詰まってる。
本当なんだなぁって思う。
「セブンガールズ」映画化プロジェクト
クラウド・ファンディングサイト:MotionGallery https://motion-gallery.net/
2015年12月25(金)クリスマス 0:00 公開開始
2016年2月22日(月)ゾロ目の日 23:59 終了
目標達成金額:3,500,000円
(公開日より見ることが出来ます)
※クラウド・ファンディング公開前夜祭 12/24 0:00 クリスマス・イブ 劇団前方公演墳オフィシャルYoutubeチャンネル「前方公演墳の裏」内において、 クリスマスプレゼントとして、先行でクラウド・ファンディングに掲載されるPVを公開いたします。
Twitter:https://twitter.com/7girlsmovie