2019年11月02日

再びの復活上映

その日からずっとずっと待っていた。

前回のドリパスの時もそうだったけれど。
これは本当に本当にすごいことだ。
だってランキングを見ればアニメ作品や人気アイドルが出演している映画が並んでる。
そんな中でインディーズムービーが健闘しているだけでもすごいことなのだと思う。
セブンガールズが世間と呼ばれる層にまで広がって欲しいと心から願ったけれど。
世間という場所はまだはるか遠く。
一応の配給の営業期間も終えたというのに。

ドリパスやってます!皆様、投票にご協力ください!
そう呼びかけようと思えばいつでも出来たのだけれどそれはしなかった。
ランキングに登場している映画には全て応援している人がいる。
それぞれの映画のそれぞれの応援している人たちが純粋に投票してのランキングだから。

前回、上映候補になった時、信じられないような思いだった。
そして一体どこまで広がるだろう?なんて期待していた。
けれど蓋を開けたら他の上映候補の作品とは違って上映会場は一か所。関東のみ。
それもそのはず、投票分布地図を見れば、得票数が偏っている。
当たり前だ。インディーズ作品で関東以外での上映は横浜、名古屋、大阪、別府の四カ所。
北海道でも東北でも北陸でも中部でも中国でも四国でも知られていないのだから。
知って欲しいからこそ、上映会場に選んで欲しいのだけれど。
知らないからこそ、得票数も増えていかない。
どうしたらいいのだろう?
この矛盾はずっと続くのかな?
それとも、これから地方の上映館が手を上げ始めてくれるのかな?
そう思っていた矢先に、あっという間に再び投票できるようになっていた。
一館で終わってしまった。

その秋葉原でのたった一館の上映があまりに素晴らしい記憶として残っていた。
こんなに素晴らしいイベント、また出来るのだろうか?
さすがに二度目は投票数も伸びないんじゃないだろうか?
皆でそんなことを口にしていたこともある。
信じられないことにその二度目でもランキング入りを果たした。
前回よりも少し時間がかかったかもしれないけれど、驚異的な後半の伸びを見せた。

と、同時に苦しみがやって来た。
もう秋葉原の会場で上映してしまっている。
その上、それ以外の上映館は手を上げてくれなかった。
こんな状態で上映候補になっても、本当に上映してくださるのだろうか?
そんな日はやってくるのだろうか?
上映候補になったまま上映されていない作品もあるから不安で仕方がなかった。

それでも。
自分は同時に考えなくちゃいけないと自分自身に言い聞かせ続けた。
復活上映がある場合、復活上映がない場合。
両方を想定しながら進まないといけなかった。
舞台公演が決まっていたから。
そしてその舞台のスケジュールとどうぶつかるのかもわからなかったから。
それ以外にも動いていることがあるから全てのスケジュールがうまく噛み合うにはどうしたらいいのか?
全てが繋がって、全てが大きな未来に繋がる道になるのか。
そうやって考えながら不安になりそうな自分を何度も何度も叩き砕いていた。

前回の上映館のお知らせが来たタイミングが過ぎても。
連絡がなかった。
あれ?そろそろ来るはずなのに。来ても良いはずなのに。
どうしよう?どうしよう?
ないということは、自分の中の計画はパターンBに移行するしかないのかな?
こんなことで一人で追い込まれて何やってんだよ!そんな日々だった。
また一週間待つのかな・・・そう思っていたタイミングだった。

上映企画表が届いた。
告知解禁が11/1の18時。
その瞬間まで頭がグルんグルんしていたよ。
早く応援してくださった皆様にお礼を言いたくてぜえぜえしてた。

12/7 15:30
TOHOシネマズ名古屋ベイシティ

12/22
秋葉原UDXシアター

TOHOシネマズという文字を見た時に心がドキンと本当に音を立てた。
日本最大のシネコンでの初上映・・・。
ミニシアターという場所で、その素晴らしさを心に染みるほど感じ続けてきたけれど。
同時に自分たちには遠い存在なんだろうなと思っていたシネコン。
ドリパスがTOHOシネマズ運営だというのはわかっているのにまだ無意識で思い込んでいた。

まだ名古屋での上映は決まったわけじゃない。
50席の予約が一定期間で入らなければこの上映自体がキャンセルになってしまう。
名古屋シネマテークでの上映期間を思い出せば、
観に来てくださった皆様全員がもう一度来てくれるわけではないだろうし、
どう考えても実は厳しい数字なんじゃないかって思う。
まだセブンガールズを知らない方々がどれぐらい興味を持ってくださるかで上映が左右する。

けれどもし上映が決定すれば秋葉原とはまた違った面がある。
当日券も発売されることだ。
そして、あのTOHOのバケツのようなポップコーンを食べながらの鑑賞も出来る。
秋葉原も素晴らしい会場でスクリーンも音響も最高だったと聞いているけれど。
シネコンでの復活上映はそういうことなのか!と感動してしまう。
ポップコーンで感動するなよと言われてしまいそうだけれど。

秋葉原はすでに上映決定だ。
それでも不安ばかりだ。
令和初の年の瀬だ。
天皇誕生日だった23日は平日になった。
家族サービスやクリスマスをやるならこの日の方も多いんじゃないだろうか?
素晴らしい時間帯だけれど、前回ほどたくさんのお客様は来てくださるのだろうか?
そんなことを考えながら。
前回のあの秋葉原での素晴らしい時間がぶり返してくる。
もう一度、あの時間を味わえるといいなと思ってしまう。

名古屋も秋葉原も現時点では舞台挨拶が出来るかどうかは未定。
こればっかりは映画館のスケジュールなどでどうにも出来ない。
自分たちも舞台の稽古が佳境に入っている頃。
ここからどんなふうに調整すればいいのかを考えなくちゃいけない。
それでも、やっぱり思い出してしまう。
あの幸せの風景を何度も。

不安を抱えながら。
心配を抱えながら。
それでも最高の結果と最悪の結果の両方を考えながら進み続ける。
今、思っていることのいくつかがもし成功したら・・・そんなことまで。
ドリパスだって、もっとたくさんの会場がもし手を上げてくれたら!なんてことまで考えている。
まだまだ未定なことばかりだけれど。

それでもさ。
なんと言えばいいのだろう。
映画って上映終了でどんどん下火になっていくようなイメージがあるのだけれど。
自分は別の形になるんじゃないかなって考えていて。
小さな雪の玉が転がって大きくなっていくように。
着実に着実に転がしていけたらなぁとか思っている。
下火じゃなくて、熾火というか。
前回のドリパスに来てくれたのがカメ止め出演者の市原洋さんで。
だからと言って、舞台のオファーを出すことを思いつくなんてめちゃくちゃなんだけど。
そんなオファーを受け止めてくださった市原洋さんもいてくださって。
なんか、そういうことだけでも雪玉が大きくなっているんじゃないかって思っていて。
そうやって、また少しずつでも広がっていってくれたらなぁって思っている。
そうやってどんどん色々な人たちが面白がっていったら、もっともっとってなっていくって。

だってさ。
2回だよ。
2回もセブンガールズを観て、セブンガールズを愛してくださった皆様が。
毎日毎日応援して、復活上映に辿り着けてくださったんだから。
それに全力で応えるって言うのはきっと夢を語るようなことじゃなくて。
地に足のついた確実な前進を皆様に届けていくことなんじゃないかって。
感謝してるなんて簡単に言えることだけれど。
それをどうやって、てめえは行動で示すんだよって。
そうじゃないかなぁ。

さあ。
また上映日が増える。
終わったはずのこのBLOGがまた増える。

言葉なんて軽いけど。
ありがとうございます。
感謝しています。
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 02:00| Comment(0) | 延長戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月27日

公開74日目

早めに起床してホテルの簡易朝食をいただく。
みそ汁の味噌の味が少し違う。
醤油が甘いと聞いたことがあったけれど、みそも少し甘い。
少し片づけて出る準備をする。

堀川のチェックアウトの時刻を聞いていたからそれに合わせて出る。
大分県では有名なデパートに中にある有名な冷麺のお店。
開店時刻より少し早かったから別府タワーの1階の喫茶店でホットコーヒーを。
昨晩、大将にふるまっていただいたからそこに行く。
堀川は食べることのできなかった別府冷麺を。自分は別のメニューを。
豊田監督についていらっしゃった方も来ていらした。
とりあえず堀川とは一旦分かれて別行動に入る。

別府は温泉地、歓楽街。
山は富士、海は瀬戸内、湯は別府。
歓楽街としての歴史を刻んできたような細い路地を探索する。
別府湾があり、実は日本軍、そして今は自衛隊の基地も近い場所。
今はもう飲食店街だけれど、青線の名残が至る所に残っていた。
人がすれ違う事も出来ないような小径の奥には、見たこともないような自転車がホコリをかぶってた。
恐らくは青線ではなく赤線であった地域に行く。
竹瓦小道は日本最古のアーケード。木製のアーケードで小さな店がひしめき合ってた。
その中心に竹瓦温泉があったので、そのまま湯をいただいた。
千と千尋の神隠しに出てきそうな温泉。
全て源泉は同じなわけではなくて、それぞれ特徴があって効能も違うようだった。
想像以上に熱い湯だったけれど、あっという間に慣れて芯から暖かくなった。
一緒に湯に入っていた方も東京の人だった。

セブンガールズ最終日。
上映後の登壇だと思っていたら、前にもというリクエストが前日に来ていた。
そうなるとそれほど長い時間はとれない。
どうしようかなぁと思いながら、街を歩いてみる。
思っていたよりも閉店している店舗が多い。
かつての強烈な歓楽街から、観光地へと変貌している。
ストリップ小屋は閉館になっているし、怪しげな小道も様変わりしているはずだ。
ピンク映画館が一軒残っているけれど、周囲は飲食店ばかりだった。
戦後歓楽地は、映画館、飲食店、カフェ、ストリップ小屋、赤線青線。
全てが小さな地域に凝縮されていた。
今も歴史を残す映画館はそんな地域に残っていることが多い。
息をすれば人間の匂いがしそうな歓楽街は名残となって、その時間帯はひとっけも少なかった。
お年寄りが公園の日向でうまそうに缶チューハイを呑んでいた。
きっと彼らはかつての歓楽街を熟知している。

その足で街を観ながら海門寺温泉に行って湯をいただく。
玄関の地蔵の手前にも湯が沸いていて、ひしゃくで頭からかける。
だからお地蔵さんの頭に湯の花が咲いていた。
さっきの温泉とは違ってこちらは綺麗なお風呂だった。
市が立て替えて、移動したのだという。
ひなびた温泉も素晴らしいけれど、綺麗なお風呂もそれはそれで心が和んだ。

ホテルに一度帰って、準備をする。
そこまでゆったりできるほどの時間はなかったから。
15分ぐらい仮眠をとってから別府ブルーバード劇場に向かった。
今日も良く知っている顔があって、ほころんだ。
別府ブルーバード劇場の階段の途中に灰皿とソファが置かれている。
その上に看板があって、かつては2階だけではなくて3階にも映画館があったことがわかる。
今は3階は劇場として貸し出していて、イベントや催事に使用されていると聞いていた。
豊田監督の記憶に残っている映画館は恐らく3階だっただろう。
照ちゃん館長、岡本さんの二人の会話は面白い。
・・・というか圧倒的に強さを感じる。

別府の女は強いのだと思う。
実際に出会ってきた地元の女性は強い人ばかりだった。
夜に出かける予定でおしゃれをしているのだけれど、気に食わないとすぐにやりなおす。
館長補佐の森田さんは東京の人だから、笑っている。
強さを持っている女だからこそ、この一大歓楽街で88歳の今まで現役で映画館にいるのだ。
思えば、セブンガールズという作品内容だけじゃなくて、出会ってきた女の強さを何度も目にしてきた。
森田さんはすぐに岡村さんに突っ込まれる。
その感じもなんだかほほえましいやり取りで思わずニコニコしてしまった。

上映前に登壇というのは初めてだった。
前日に話したことももう一度話したけれど、今日は今日で新しい言葉だった。
芝居を辞めようと思っていた堀川は、映画を通じて人と人との繋がりを感じて、ついに大分まで来て。
そういう話をしていた。
自分も結局、色々な人に観て欲しいという話をした。
話をしていたら森田さんが目を拭いていて泣いているのがわかって。
振り返ったら、堀川も泣いていた。
多分、大分では泣かないと決めていたのだろうけれど。
たくさんの感謝が、最終日に堰を切ったのだと思う。
セブンガールズに出てくるあの女たちの強さを本当の堀川は持っていない。
逆を言えば、だからこそ猫役を演じることが出来たのだと思う。

登壇が終わって少し話をしていたら。
女性三人が出かける時間になった。
元々、上映後の登壇予定だったけれど、二回やることになったのは用事が出来たからだ。
何もそんなにまでしていただくことないのに。
照ちゃん館長が受付から出てきてハグしようと言った。
堀川も自分も館長とハグをした。
なんだか全部わかられているんだなぁって思った。
自分みたいな若輩者の考えているレベルなど、とうの昔に通過している。
例え耳が遠くなって全ての会話が聞こえていなかったとしても、表情だけで内容がわかる。
おばあちゃんって言えばかわいい存在かもしれないけれど自分はどうしてもそう思えなかった。
人生の達人の一人に出会ってしまったような感覚をずっと持っていた。
映画館は、映画会社、配給会社、地元のコミュニティ、様々な関係性の中で成り立っている。
歓楽街の時代からこの街を生き抜いてきて、今も現役の人はどれだけの戦いをしてきたのだろう。
いつもにこにこして、かわいらしい存在だけれど、自分はどうしてもそれだけに思えなかった。
今はこの街の顔の一つになっているのだ。

三人が出かけてからすぐ近くの駅前高等温泉に行く。
上映前と上映後があるなら、その間にお湯をいただいておこうと思いついた。
自分の住んでいない街に出かけたら、その街と融合するべきだと思う。
何をしようかなと思って、それが一番だと思ったからだ。
駅前温泉は、あつ湯とぬる湯で分かれていて、結局ぬる湯を選んだ。
今までで一番、トロトロとしたお湯に感じた。

映画館に戻って用意しておいた浴衣に着替える。
堀川は既に衣装に着替えていた。
お礼を伝えて簡単な質問が来る。
何度も稽古して、どうやってリセットしているのかという質問が来る。
毎回フレッシュに演じることは難しい事だけれど、その訓練をしていて。
予定調和に関しては厳しくチェックしている。
自分にとっては当たり前の話も大きく頷いていて、ああ、自分のいる世界も異世界なのだなと思った。

お客様と一緒に堀川がダンスをして、恒例の記念撮影をしてからロビーに出た。
自分にも話しかけてくださって、サインを書かせていただいた。
2回目の方が泣けたよ、今日で3回目だよ、そんな声が自分にも届いた。
ミチロウさんが最後にライブしたのが別府なんです!なんて話まで聞く。
不思議な気分だった。

終わってそのまま堀川は実家に向かう。
最後の夜ぐらいゆっくりすればいいのだから。
電車の時間まで甘えられたらいいけれど。
ご両親も仕事があるはずだ。
せめて、ことや食品のお弁当を、帰りの電車で頬張ればいい。
きっと新幹線の中で、寂しくてたまらなくなるんだから。

狭い暖簾の掛かった居酒屋に行く。
そこもおばあちゃんが元気に切り盛りしていた。
何を呑む?と席に座るや否や。
飯、食いたいんですけど・・・と伝えると、いいよいいよ!と。
名物のりゅうきゅうがあったから、それを飯にぶっかけてくれとお願いする。
いいよ、どんぶりにしてあげるよなんて。
今、お茶入れてあげるから、ちょっとだけ残して茶漬けにしなよなんて言ってくる。
やっぱり圧倒的に強い。
ばんばん切り盛りをしているし、目が行き届いてる。
お願いするよりも前にどんどん聞いてくる。
りゅうきゅうは、元々、魚の捨てる場所や前日の刺身を漬けにして無駄なく食べる漁師の文化だったそうだ。
だから関サバ、関アジが混ざっていたりする。
一口食べると、信じられないぐらいのゴリっとした歯ごたえ。
自分たちが普段食べている刺身とは鮮度が違う。
むしろそのコリコリとした歯触りを楽しむような料理だった。
お茶をかけて、最後の米の一粒までかきこんだ。
漬けのタレと、海苔と、白ごまと、お茶と、少し柔らかくなった刺身がたまらなかった。

そのまま旅人さんどうぞと表に書かれていたBarに入る。
大阪でもあった地元の人との交流をしたかった。
マスターと二人で、かつての別府について聞く。
別府は、満州帰りの人が多かった。
地理的にも九州全体が日本の中でも割合が多いはずだ。
別府冷麺も満州の朝鮮族に教わった味を再現したのが始まりだった。
中華の古いお店は、大陸の味そのままだし、餃子も有名なのだと聞く。
地元の人と、外国人と、日本各地から集まる大学と、その留学生と、観光客。
そんな人たちが毎日のように交錯する街なのだと知る。
その小さな出会いが重なって街を形成していった。
漁師の飯と、満州帰りの冷麺と、観光地としての名物と。
全ては人と人との間で生まれてきた。

ホテルに戻る。
二日間で出会った様々な人の顔を思いながら。
0時を過ぎてからブログを書くけれど、多分、寝てしまうなぁと思った。
どうせ眠ったって、4時間もすれば起きてしまう。
そういう体になった。

堀川が実家に向かってすぐに路地裏で仔猫に出会った。
実家で飼っている猫と同じカラーの兄弟。
二匹はじっとこちらを見ているけれど、おびえて近寄ってこなかった。
堀川が演じた猫ちゃんは、野良猫を見て自分で自分にそんな源氏名をつけた。
好奇心はいっぱいなのにどこか心では怯えている。
強い女たちに出会って、猫の弱さってやっぱりあるなぁなんて思う。
あさひや、コノに憧れて、猫は強がっていただけだ。
真奈は全部知ってた。
映画館のロビーに漏れてきたいくつかの音が強くなろうとする真奈だったとき。
急にグッと来た。
音を聞くだけで、それが開始から何分で、どんな絵か頭の中に浮かぶ。

このかつての歓楽街であの仔猫は逞しく生きていくだろう。
そして別府という街は変わりながら、保養地として続くのだろう。
ラグビーワールドカップ予選で、伝統の一戦が大分県で開催することになった。
街のいたるところに子供たちの書いたラグビーの絵が飾られていて。
きっとこの子供たちが次の別府を生み出していくのだなぁなんて思ったよ。

全ては繋がっている。
全てが続いている。
今はなき遊郭もストリップ小屋も。
形を変えて。
そしてそれは間違いなく前進なのだと思う。
前へ、前へ。
きっと今日も逞しい女が生まれている。

再訪したい。
心から願う。
そういう街だった。

堀川果奈大分県凱旋上映
別府ブルーバード劇場
9/20~22 18:30
9/23~26 15:40
当日1800円/前売1300円/リピ1000円
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 06:36| Comment(0) | 映画公開中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月26日

公開73日目

大分県別府にやって来た。

朝起きて荷物を持ち空港まで出かける。
朝食を摂ろうか悩みつつ結局そのままチケットを発行して待つことに。
空港っていつの間にすごいことになっているんだなぁ。
充電も出来るし、売店やトイレもホテル並みに綺麗で充実している。
飛行機まではバスで移動するのだけれど、それもとても新鮮な気分だった。
飛行機に到着すると想像よりもずっと小さな機体。
自分の記憶に残っているのは国際線のジャンボだけなのだから当たり前だ。

席に着くなりCAさんに富士山は何分ぐらいで見えますか?と聞いてみる。
にっこり笑って20分ぐらいと説明してくれるだけじゃなくて、ご旅行ですか?と聞かれる。
他のお客様がいるのになんだか悪い気もしたけれど。
思えば、サービス精神の塊のようなCAさんに話しかけられても、殆どの乗客は無表情で。
仕事を邪魔しちゃいけないなぁという日本人特有の感覚があるからなのか会話が続かないようで。
普通に話しかけたりする自分に嬉しそうにしてくださるのはきっといつもそうなんだなぁって思った。
飛行機が動き始める間近に、自分の座席の脇を本日MCをしてくださる森田真帆さんが通り過ぎた。
飛行機は離陸して、あっという間に窓の外の景色が小さくなっていった。
上空では気流が激しかったようで、想像以上に揺れていた。
20分ぐらい経過した頃、CAさんがやってきて、すみません、今日のルートは富士山の真上みたいですと教えてくれる。
わざわざ教えに来てくれるなんて、優しいなぁと思った。

安定飛行に入ってからシートベルトを外し、狭いと噂のトイレに行ってみる。
トイレの帰り、森田真帆さんの肩をトントンと叩いて挨拶をするととても驚いていた。
多分寝るだろうと思ったフライトは興奮したまま最後まで窓の外に釘付けで。
国東半島が眼前に迫ってきた時に、かつての大噴火を想像してドキドキとした。
飛行機が止まると、CAさんがやってきて。
富士山の写真のポストカードと、たくさんの飴が入った小袋を手渡された。
旅に出て最初に言葉を交わした方とこんな交流が生まれただけで、良い予感しかしなかった。

大分空港に到着して、その空港の違いに目を白黒させながらバスの時間を調べたりしていたら。
森田真帆さんから連絡があって、別府まで車で送ってくださると言う。
それは嬉しいです!と伝えると、先日のMCで踊ってくださったひろきさんがニコニコ笑ってやって来た。
同じ便だったことだけでも偶然なのに。
やっぱり出会いが続く旅なのだと、心が躍っていた。
大分空港から別府までの道は山々に囲まれていて、九州の持つ熊襲の匂いがしてくるようだった。

車内で連絡があったから別府駅につくなり前売券を取り扱ってくださった087~ohana~さんに向かう。
事前連絡でこれが食べたいと伝えておいて!とお願いする。
お店に入ると、そこに堀川とお兄さんが座っていた。
兄妹で話す時の二人は、信じられないほどの大分弁で。
来よった、疲れよったか、と、いつもの堀川じゃないみたいによったよった言ってくる。
お願いしていた隠れメニューの牛すじカレーはスパイシーで、濃厚で、美味だった。
サービスしてくださったホットコーヒーもすごく美味しかった。
堀川お兄さんの運転する車で、やはり前売券を取り扱ってくださったコトリカフェさんに移動。
靴を脱いであがる一軒家を改築したようなかわいいカフェ。
食事を頂いた後に今度はスイーツを!
どちらのお店でも、なんというか、あっけらかんとした笑顔で迎えてくださった。
屈託なくというか、気を使っている感じのない笑顔は気持ち良かった。

六日目の上映が始まる直前にようやく別府ブルーバード劇場さんに到着。
階段を上がるとそこに、沿線してくださったお客様が二人座っていらっしゃった。
一瞬、息をのんだ。
自分が朝一番でツイートした「散歩がてら」に絡めて、ふらりと来ただけだと口にする。
まるで当たり前にオシャレに、ちょっと足を延ばしただけだと言わんばかりに。
しかも一人は日帰りだという。
その瞬間まで素晴らしい出会いが続いて、堀川まで別人のように感じていたのに。
二人の顔を観たら、ああ、こんな出会いもさせてくれるのかと心が緩んでいった。
上映開始すると手土産をわたして、ホテルに移動、チェックインをした。

こじんまりとしていながら小綺麗な部屋。
窓からは、山の中腹にある変わった形の観覧車で有名なラクテンチが見える。
そのまま視点を移動すると山の中腹から湯気が出ていることがわかる。
ここはおんせん県なのだ。
ホテルにある展望温泉をいただく。
温泉から見える街は海側で別府タワーから別府湾が一望できた。

映画館に戻ると堀川が衣装を着て待っていた。
やっぱ衣装なんだ・・・。
自分はセブンガールズTシャツを重ね着していった。
照ちゃん館長と写真を撮影する。
小さくて、やさしいやさしい感じがにじみ出ていた。
壁という壁に、昔の写真や、映画関係者のサインが並んでいる。
歴史を刻んできた映画館であることが一目でわかった。
今日はイベントだからその次の映画、更にその次とお客様がやってくる。
いつもよりもずっと忙しいようだった。
そんな忙しい中でも優しく対応してくださる。

舞台に立つと客席から暖かい空気を感じた。
堀川の旧友も来ていたという。
いつもの顔があることも心強かったけれど。
皆様が温かく迎え入れてくださった。
MCの森田真帆さんから質問が続く。
思えばMCがいるという状況での登壇は初めてだった。
5日で撮影した話には、おおと声が挙がった。
あの走り回った日々は今日もお客様に作品として届いている。

ロビーに出ると堀川の周りに人だかりが出来る。
良かったねぇ。嬉しいねぇ。
自分にも声をかけてくださるお客様もいて、心が和んでいった。
その次の「狼煙が呼ぶ」のお客様の入場もあって映画館は賑わっていた。
そんな中、当たり前のように豊田利晃監督がいらっしゃった。
本日4館目、連日の日本縦断行脚。
そのまま監督の登壇イベントも観た。

森田さんと映画の内容について話す。
一回観ただけなのに、様々なシーンについて話されている。
ああ、すごいなぁ、ああ、嬉しいなぁ。
こんな風にもっともっとたくさんの皆様に届けられたらいいのに。

一旦ホテルに戻って着替える。
SDカードから写真データを覗いてから、街に出かける。
森田さんが紹介してくださったお店で豊田監督と酒を交わす。
不思議だなぁ。
杉本亮さんとの関係で関東で出会って、九州の別府で呑む。
日本中を旅してきた話は、何度も笑った。
森田さんと堀川が一時合流して、皆で笑い合う。
豊田監督と一緒に全国を回っている方にも色々な話を聞いた。
ああ、日本中という言葉にはどれだけの響きがあるのだろう。
森田さんと堀川が大谷映画会の打ち上げに移動してから、別府で有名な別府冷麺の六盛の冷麺をいただく。
六盛の大将も一緒に呑んでいて、居酒屋のキッチンで作ってくれた。
これがものすごく美味しくて、呑みの締めには完璧な食べ物だった。
土地のつまみと、土地の名物と、土地の酒、そして様々な偶然と出会い。
なんという一日だろうか?

ホテルまで歩いた。
部屋に入って、浴衣に着替える。
テレビ番組表は関東とまるで違う。
明日は、上映前、上映後、二回の登壇になったと連絡が来る。
タイミングが良ければ六盛で冷麺以外のものをいただこうと思う。
明日も一日なんだかんだと忙しい一日になるだろう。
気付けば少しだけ眠っていた。
思えば朝早く起きてからずっと寝ていなかった。

今日だけで何人の人と出会って。
今日だけで何人の人と話をしただろう?

それなのに。

明日は最終日なのだ。
たった1日でこんなにたくさんの人と出会ったというのに。
もう最後の日がやってくる。
嬉しそうな堀川が急激に寂しくなるだろうなあ。
忙しくて、予定をたくさん入れて、寂しい気持ちを忘れるようにしているようだよ。

大分に来てよかった。
別府に来てよかった。
凱旋上映ということがどういうことなのかわかった。

おんせん県は。
当たり前のように心の奥底から温かいお湯を沸きだし続けている。
人と人とのぬくもりを描いた映画は。
そんな温かな場所で、上映の最終日を迎える。


堀川果奈大分県凱旋上映
別府ブルーバード劇場
9/20~22 18:30
9/23~26 15:40
当日1800円/前売1300円/リピ1000円
posted by セブンガールズ映画化実行委員長 at 03:08| Comment(1) | 夢の彼方に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする